夏に食べる麺
『私、冷たいうどんが食べたいわ。』 中学校の文法のクラス(一般的に言う国語の時間は、文学と文法に区別されてました)の問題で、何度も出てきた例文(笑)。池田先生、いったいこの文章は、何かの作品から引っ張ってきたのですか?それとも、池田先生の自作ですか?と聞きたかったけれど、聞けなかった! 夏になると、この文章が頭の中を占拠する。暑ければ暑いほど、登場する回数も頻繁になる。8月なんて、一日おきに出てくるのも珍しくない。ああ、冷たいうどん。 アメリカ、うどんと蕎麦はかなり浸透している。特に蕎麦は栄養価が評価されて、うどんより市民権を得ているように見受けられる。スーパーにだって、日本人からするとゲッと思うようなレベルのうどんや、どのように調理してもコシの無い蕎麦など、パスタなどの乾麺と一緒に、でも、気持ち控えめに棚に並んでる。レストランに行けば、蕎麦は食材としてしっかり受け入れられ、日本料理では考えられないような斬新な使われ方をし、5つ星級のレストランからベジタリアンレストランまで、前菜に登場する確率は日々増えている(まだまだ、主菜としての登場は少ないような気がする)。 でも、夏っていうと、おそうめん、じゃないですか?冷や麦、素麺、夏とは切っても切れないと思うのだけど、日系のスーパーでしか見かけない。日本食のレストランでも、メニューには見当たらない、と思うのだけど、どうだろう? 実は先週の金曜ぐらいからか、無性に(それも突然も、突然)おそうめんが食べたくなり、土曜日には日系のスーパーで素麺のパックと手抜きの麺つゆストレート!な汁の瓶、焼き海苔を手にしていた。考えてみたのだが、最後におそうめんを口にしたのは、多分、1998年の夏が最後だったようなのだ。その間、今までは蕎麦、うどんは美味しいものも、まずい物も含め、かなり食べているほうなのだが…え、9年も食べてないの? そうめん、なんだか可哀想な奴だ。ワタシごときに9年も味を忘れられてたわけだから。そら、小麦粉と塩と水で出来た、栄養価も何もあったもんじゃない、こっちの健康オタクに食べさせようなんてしたら、速攻却下されちゃうような身の上でいっ(泣)!そんな素麺、劇的な復活でしたですよin my world。いきなり、そうめん♪って見事に味が脳に蘇る!もうスーパーから買って帰った翌日から連日そうめん(極端な食生活)。 茹で上がったそうめん、ざるにとって水にさらすと麺がしゃきっとする。水がしっかり食材の一部として生きる瞬間。また、麺を口にすることを想像して、ああ、早く食べたいと思う瞬間でもあり、ちょっとしたドラマ。 ワタシは、そうめんは汁を麺にかけちゃうのが断然好み。 胡麻そうめん てんこ盛り海苔そうめん 納豆そうめん ツナキュウリそうめん the list goes on…. でも、やっぱりてんこ盛り海苔そうめん、一番。もう、え?麺はどこ?ってぐらいの海苔の山。で、汁を上からかけて標高(!)を低くして、がーっと混ぜる♪ あああ♪ なんで9年も食べなかったんだ?と今更ながら思う。ごめんね、そうめん。ごめんなさい、各地方の素麺協会、組合の皆様。これからはもっと、おそうめん食べます。